カウンセリング

不登校で悩んでいる方へ

フェリアン大阪・京都では、不登校で悩む方へのカウンセリングを行っています。

今の学校を取り巻く状況は、大きく変わってきています。スクールカーストという言葉が表すように、クラス内での人間関係はより複雑になっています。生徒同士の内輪意識が強くなり、その輪に入っていなければ、学校に行きづらくなってしまうことも多いようです。

何となくクラスの輪に入りにくいということから、欠席が増え、それが不登校になってしまうこともありますし、あからさまに悪口を言われたり、いじめなどの嫌がらせを受けた場合には、なおさら学校への足が遠ざかってしまうこともあるでしょう。ひどいいじめに遭っているという場合には、学校へ行かないということによって、自分自身の身を守っていることもあります。

不登校をすることが本人にとって意味があり、それが、本人の成長につながるのであれば、それを見守っていくというのも、一つの方法であると思います。

しかし、本人は行きたいと思っているのに、学校へ行けないという場合や学校に行けない自分を責め、ますます状態が悪くなっているようなときには、何らかの働きかけをする必要があるでしょう。

不登校は、病気ではありません。まれに精神的な病気のために、気力がなくなって学校に行けなくなるケースもありますが、多くは、不登校が長引くことによって、人の目が気になったり、外に出ようとすると息苦しくなるような症状が出てきたり、学校に戻るに戻れないような状態になっていきます。

そうならないためには、不登校に至った問題を的確に見極めて、不登校になった子どもの変化に応じた声かけをタイミング良くすることが大切です。

子どもの不登校をチェックするポイントとして以下のようなものが挙げられます。

<不登校のチェックポイント>

① どのように不登校状態になったか

学校に行ったり休んだりを長期にわたって繰り返している。

断続的に登校していたのが、連続して休むようになった。

ある日突然行かなくなった、など。

② 不登校の状態

身体的症状があるか。

日常生活習慣が崩れていないか。(睡眠、食事、清潔)

家族とのコミュニケーションは取れているか。

③ 教師や友人との関係

学校へは行けないが友だちとは会っている。

家庭訪問時に担任に会える。または担任に直接会えないが、電話には出ることができる、など。

④ 家庭環境、家族の状態

親の子どもに対する養育態度(極端に過保護または放任など)。

また、家族が何か大きな問題(夫婦不和、嫁姑不仲、借金、病気など)を抱えている。

⑤トラウマとなるようなショックな出来事

大切な人の死や別離、事件に巻き込まれた、不慮の事故の経験や目撃をしていないかどうか。

なぜ、子どもが学校へ行けなくなってしまったのか。子どもの不登校状態がどのように形成され、どのように維持されているかを整理していきます。そして、子どもが何につまずいているのか、課題を見つけだし、どのような対応をしていけばいいかを考えます。

それを明らかにするためには、不登校の子どもの心理状態がどのようなものであるかを理解することが役に立ちます。

子どもの不登校が続くと、親は、子どもに対して、わがままとか、小さいことを気にし過ぎとか、甘えているという風に、感じることもあります。嫌なことを避けようとする態度に、「どうして、もっと頑張らないんだろう?」と思うこともあると思います。

しかし、学校にいけなくて、一番苦しんでいるのは、子ども自身であるということを忘れないようにしましょう。

思春期という時期は、悩み多き年頃です。なんだかわからないけどつらい、モヤモヤする、イライラするというのが、この時期の特徴なのですが、そういう気持ちをうまく伝えられない子どもが、たくさんいます。言葉にできない不安や悩みというのが、暴力や自傷行為という形で現れたり、腹痛や頭痛、過呼吸といった身体症状として表現されたりすることもあります。

<思春期に見られる変化>

①身体の変化

思春期の大きな特徴として、まず第二次性徴による身体の変化があげられます。背が急に伸びて大人っぽい体格になったり、男子は声変りをしたり、女子は女らしい身体つきになってきます。この身体の変化というのは、自分の意志の力では、どうしようもないものです。そのように、自分の力ではコントロールできないことというのは、誰にとっても不安や動揺を与えます。

②心の変化

思春期の心の変化として、「人の目が気になる」というのがあります。小学校高学年ぐらいになると、やたら鏡を見るようになり、自分が他者からどんなふうに見えているのかが気になり始めます。

自分に自信が持てなかったり、自分が好きになれない時には、周りからの目も冷たく感じたり、否定されたように思え、自己否定の気持ちが強くなり、そこからなかなか抜け出せなくなってしまいます。

③親子関係の変化

思春期のテーマとして親離れという課題があります。子ども時代に別れを告げ、親から独り立ちしていくための第一歩を踏み始めます。そのために、子どもたちは、反抗を始めます。「自分はもう子どもじゃない。親から干渉されたくない。自分でやれる」と粋がる一方で、「本当に自分の力でやれるのかな」という不安や「まだまだ甘えていたい」という気持ちの中で揺れ動いています。そうしながら、親が設定してきた枠組みを乗り越えて自分の生き方を探していくという作業をしていくわけです。

不登校の背景には、この親子関係の変化が影響していることが多々あります。親が愛情という名で子どもを縛り付けて、巣立とうとする子どもを手放すことができないでいると、それを敏感に感じ取った子どもが、上手く自立できず、不登校という形がとられることもあります。

④自分探し

思春期の子どもたちは親離れの痛みに耐えるときに、友だちとの関係を求めていきます。仲間との関わりを通して、「自分」に目覚め、「自分」をつくっていきます。思春期の発達課題に、アイデンティティの確立というのがありますが、自分探しと言い換えることもできると思います。

学校という場で自分探しをする仲間と出会えなければ、他のところでこれをしようとします。学校の勉強には興味は持てないが、それ以外に自分で追求したい世界があるという場合や学校の仲間たちは魅力がない、共感できないと感じ、どちらかと言えば非行仲間と集う子どもたちの不登校にも自分探しのテーマを見ることがあります。その場合、ただ単に、不登校を責めるのでなく、その子が本当に自分探しを出来る場がそこにあるのかどうか、そうでないのならどこにあるのかを一緒になって考える必要があるでしょう。

このように、思春期は、身体も心も大きく変化して、揺れる時期です。体に関する問題、友だち関係における悩み、親子関係の苦しみなど、大人になる道のりには、様々な悩みが待ち構えています。

そんな悩みを多くの子どもたちは、友だちや親に相談したり愚痴ったり、アドバイスをもらったりしながら乗り越えていきますが、誰にも相談できず、一人で悩みを抱えてしまうこともあります。

友だちがいても「友だちに自分の暗さや弱みを見せたくない」と何の悩みもないように明るくふるまっている子もいます。親に聞いてもらいたいと思いながら、「親に心配かけたくない」「悲しませたくない」といい子を演じてしまうというのもよくあることです。

言葉にできないで溜まったストレスを、「うざい」「ムカつく」と、人にぶつけてしまったり、誰かをいじめたり、傷つけたりという形で出すこともあります。非行や犯罪という形で社会に迷惑をかけるタイプもいれば、攻撃性が自分に向かうとリストカットや摂食障害などの自傷行為につながることもあります。

また、身体化として表現されることもあります。過換気症候群、過敏性大腸炎、自律神経失調症、円形脱毛症などの形で表現される症状を通じて、子どもたちは「こんなに苦しい。助けてほしい」と、大人へのメッセージを発信しているのです。

これらの心のサインの裏には、孤独や怒りや悲しみが隠されています。ですから、それらの行動の裏に込められた訴えに耳を貸さずに封じ込めたり、無理やり止めさせても、根本的な解決にはなりません。従って、問題行動をどうなくさせるかではなく、問題行動を通じて、何を訴えようとしているのか、何に困っているのかを読み取り、子どもを理解するという視点がとても大切だと思います。

子どもが抱えている問題や乗り越えるべき課題というのが見えてきたら、それに応じた支援をしていく必要があります。

<不登校の子どもへの支援>

①環境支援

まず学校に行けなくなったのが、いじめや先生との関係、クラスの雰囲気など明らかに学校生活に問題がある場合や、家庭が子育てをするのが難しい状況にあるときは、環境支援をおこないます。

子どもの話をよく聞いて、問題を特定し、関係者で話し合いの場をもったり、どうなれば学校に行けそうか、一緒に問題解決をしていきます。不登校のきっかけで最も多いのは、友人関係です。特に思春期の時期は、友だちに拒否されたなどの経験をすると、立ち直れないほどの傷つきをします。そんな些細なことで、と片付けずに、先生に間に入ってもらって、お互い納得ができるような解決策がとれると、また学校に行けるようになることもあります。

家庭に、DVや虐待などの問題があるときには、抱え込まずに、外部の支援機関の協力を得て、解決していくのもひとつです。

②学習支援

 学校に行けない/行かなくなった背景のひとつに、学力面でのつまずきがある場合には、子どもに見合った学習支援を考える必要があるでしょう。授業についていけないことや、周りの子どもとの学力の差が大きいことなど、学力不振の場合は、学習自体が子どもにとってストレスになります。この場合は、子どもが「自分は何をやってもダメなんだ」というような劣等感を抱かないように、特別な配慮による授業の方法や、家庭で授業についていけない部分を補うことができる勉強方法を考える必要があります。

③発達障害支援

不登校の背景に、発達障害がある場合もあります。例えばアスペルガー症候群の場合、知的な遅れがないため、周囲に気づかれにくいことが多いようです。特定の科目や分野でつまずきを乗り越えることが難しいことや、落ち着きがなく集団になじめない、生真面目すぎていじめやからかいの対象になりやすい、クラスの騒々しい状態に耐えられないなど、学習や対人関係、行動面での困難が見られ、不登校に至ることもあるようです。

発達障害の傾向がある場合には、その子に合った適切な教育を受けることができれば、社会の中に自分流になじんでいけることが多いものです。周囲の理解を得て、子どもの特性に見合った環境を整備することで、問題行動が消えてしまったケースや、得意な分野を伸ばすようなサポートをすることで、生き生きと動き始めたケースも少なくありません。

④休息支援

頑張りすぎで疲れてしまった子どもには、休息支援が必要です。これまで優等生だったのに、急に成績が落ち、勉強に対する意欲がなくなった、身体症状を訴えるようになり、学校に行っても保健室に行くことが多くなる、当り障りのない友達関係は築けるが、親友などの深い二者関係を築きにくいなどがあります。

良い子タイプの子どもは、友達関係においても、周囲の期待に合わせてばかりで疲れてしまったり、浮いてしまったりしがちです。このようなときには、子どものエネルギーが急低下しているので、今は休息が最優先となります。そして、子どもの欲求や感情をできるだけ出せるように関わっていく支援が必要でしょう。

⑤専門家支援

 些細なことをきっかけに、極度に緊張したり、パニックを起こす、感情のコントロールが難しく、一度不安を感じると感情が溢れ出すように泣きわめいたり、不安を訴え続けたりする。あるいは、鬱状態、不眠、摂食障害など、放置しておけないさまざまな症状が出るというときには、専門家による支援を受けることをお勧めします。

要するに、不登校そのものが問題というより、子どもが何らかの心の問題を抱えているために、登校どころではないという場合です。まずは、子どもの抱えている問題を理解し、極度に緊張している状態を少しでも楽にしてやることが先決です。一時的に薬の力を借りるというのも、心身の負担を減らすことにつながります。

⑥自己コントロール支援

元気があり体力もあるものの、学校に行かずに、家出、外泊、喫煙、飲酒といった非行などの問題行動が心配されるというケースもあります。親や学校の先生との関係は良くないけれども、友達との関係は良く、友達の家を転々としていたり、学校に来ても、好きな授業しか受けず、嫌いな授業には全く出ないときには、自己コントロール支援が必要になってきます。

頭ごなしに問題行動をやめさせようとするだけではなく、まずは、子どもの話をよく聞きます。子どもと真剣にじっくりと向き合い、本人の価値観にも耳を傾け、気持ちを理解する努力をしましょう。その上で、やっていいこと悪いこと、許せることと許せないことの区別をしっかり伝え、子どもに欲求のコントロールの仕方を教えることが重要です。

⑦生活リズムの獲得支援

ひきこもり状態になっている場合には、しばしば、昼夜逆転が見られます。就寝時間は、しんどさの一つの目安とも言われますが、状態が悪ければ悪いほど、寝つきが悪くなり、昼夜逆転の生活になります。このようなときには、無理に外へ引きずり出そうとするのはNGです。ゆっくりと静養できるよう援助しながらも、なるべく規則正しい生活ができるように工夫してみましょう。

 ひきこもりの時期によっては、食事にも出てこない、部屋の前に運ぶしかないということもあるでしょうが、できることなら、なるべく食卓で三食とるように働きかけるのが好ましいと思います。家族と顔を合わせるのが嫌なら、時間をずらして一人ででも、可能なら少しずつでも、家族と一緒に食事をとるようにしたいものです。

不登校の子どもが、その状態を乗り越えていくのには、本人が自分自身の課題に向き合っていくことが重要ですが、それをやりきるには、周りの助けが不可欠です。それは、それほど難しいものではなく、家族や学校関係者、友人らが、その子に関心を持って、関わり続けることだと思います。自分のことを大切にしてもらっている、尊重してもらっていると思えて初めて、子どもたちはエネルギーを蓄え、次の一歩を踏む出す力を発揮することができます。

フェリアン大阪・京都では、不登校をしている子どもとのカウンセリングを通じて、取り組むべき課題と向き合い、それを乗り越えていく手助けをすると同時に、子どもが学校に行けなくなって苦しんでいらっしゃるご両親の悩みに寄り添い、どういう関わりをするのが子どもにとって良いのかを一緒に考えていきます。

<参考>

村本邦子・渡邉佳代(2005)FLC21子育てナビ⑩『不登校との付き合い方』三学出版

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