カウンセリング

HSPによる生きづらさを抱える方へのカウンセリング

HSPとは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略で、「ひといちばい繊細な人」を表します。

 人の感情に気持ちが揺さぶられやすかったり、周りの音や光や匂いなどに敏感すぎて、生きづらさを感じることはありませんか?

 もし、あなたが、様々な刺激に対して感受性が強すぎて、それが自分をしんどくさせていると思うなら、それはもしかすると生まれながらにもっている「HSP」という性質のせいかもしれません。

 HSPを研究するアーロン博士によると、人口の約20%の人がHSPだといいます。この性質を持つ人は、周囲の状況にとても敏感で、4つの特性があるそうです。

① 考え方が複雑で、深く考えてから行動する。

② 刺激に敏感で疲れやすい。

③ 人の気持ちに振り回されやすく、共感しやすい。

④ あらゆる感覚が鋭い。

HSPは、人より感度の高いアンテナを常に張り続けている状態であることが多いものです。感度が高いと、人のちょっとした変化を察して注意を向けたり、気持ちを汲み取って気配りしたり、様々なことに共鳴し深く感動することができます。半面、敏感に感じ取りやすいために、そのことがストレスになってしまうこともあるようです。

HSPチェックリスト

□1.自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ。

□2.他人の気分に左右される。

□3.痛みにとても敏感である。

□4.忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる。

□5.カフェインに敏感に反応する。

□6.明るい光や、強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい。

□7.豊かな想像力を持ち、空想に耽りやすい。

□8.騒音に悩まされやすい。

□9.美術や音楽に深く心動かされる。

□10.とても良心的である。

□11.すぐにびっくりする。

□12.短期間にたくさんのことをしなければならないとき、混乱してしまう。

□13.人が何かで不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるかすぐに気づく。

□14.一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ。

□15.ミスをしたり物を忘れたりしないよういつも気をつけている。

□16.暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている。

□17.あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる。

□18.空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる。

□19.生活に変化があると混乱する。

□20.デリケートな香りや味、音、音楽などを好む。

□21.動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している。

□22.仕事をするとき、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる。

□23.子どもの頃、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた。

 これらの項目のうち12個以上当てはまると、HSPである可能性が高いとアーロン博士は言っています。

※ただし上記の項目には科学的な根拠は示されてされていませんので、あくまでも参考のひとつにしてください。

 しかし、HSPであることを悲観的にとらえることはないと思います。繊細であるからこそ、そのしなやかな感性で誰かを癒すことができ、敏感さを備えているおかげで、人が気づきにくいことにまで思いを馳せることができるのです。

ただ、そういう特性のせいで傷つきやすく、つらいというのであれば、よりよく生きていくために上手な対処法を身につけておくのが役に立つかもしれません。

(1) 刺激に少しずつ慣らす

 敏感に反応しやすいからといって、すべての刺激を避け続けるわけにはいきません。そうすることによって、ますます刺激に弱くなる恐れがあります。敏感さを克服していきたい場合は、刺激に少しずつ慣らしていくということが有効です。そうすることで、これまで耐えられなかった刺激に触れても、そこまで過敏に反応しなくなるでしょう。

(2) 安全な場所をもつ

 強い刺激にさらされダメージを受けたときに、自分だけの安全な場所があれば、一時的にそこに避難し、回復すれば、また外の世界に向かうことができます。実際にある場所でも想像上の場所でもいいです。そこにいると誰にも邪魔されず、ホッとできる安全な場所を持つようにしましょう。

 「私にはたくさんの仲間がいるから大丈夫」「いざという時には力を発揮できる」「誰も私を真に傷つけることなんてできない」など、自分自身を勇気づける言葉を持ち、不安を感じるときに、心の中で唱えてみるのも効果的です。

(3) 境界線をつくる

 HSPは、他者の言動や感情の影響を受け、疲弊しやすいところがあります。人は人、自分は自分というように、他者との間に境界線を引くようにしましょう。そうすることで、自分自身が不要に傷つけられたり、巻き込まれるのを防ぐことができます。

 一口に境界線と言っても、見えないものなので難しいと感じるかもしれません。そういう時は、自分にとって、それは不快なことか、そうではないか自分の責任はどこまでかを意識すると、これ以上は関わらないと決めやすいのではないでしょうか。また、想像のなかで、自分の周囲に強力な透明のバリアが張りめぐらされ、容易には侵害されないというイメージを持つのもいいでしょう。

 HSPは、繊細で傷つきやすいため、経験した出来事がトラウマになって残りやすいところがあります。それを放っておくと、外に出るのが怖くなったり、必要以上に人との関りを恐れたりするようにならないとも限りません。

 フェリアンでは、HSPに関する生きづらさを抱えている方へのカウンセリングをおこなっています。HSPであることを変えるのではなく、人との距離の取り方や自分を守る方法について共に考え、少しでも生きることが楽しいと感じられるようにフェリアンのカウンセラーがお手伝いいたします。

<文献>

「ひといちばい敏感な子」エレイン・N・アーロン 明橋大二訳(2015年)1万年堂出版

「ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ」エレイン・N・アーロン 富田香里訳(2000年)講談社

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