エッセイ

贅沢な悩み /森﨑和代

ミルフィーユのように月日と時間を重ね、気が付けば57年。そう、この7月に57歳になった。これが私の年齢。なんとわたしは、四捨五入するとすでに60歳なのだ。こういうと身近な人には、「何で、四捨五入する必要があるの!?」とツッコまれる。さすが関西人(笑)けれどこの言い方には、意外な効果があるのです。

講演や研修で、「わたしこう見えて(どう見えて?)、もうすぐ60歳なんですよ」というと、「え~!?」という反応。参加者の驚いた様子をみて即座に、「まだ56歳ですけどね」とツッコむ(笑)。最近よく使う逆サバ(年齢逆サバ読み)。この年齢カミングアウトは「年齢より若く見える」という効果があるのだ。おススメですよ!

しかし更年期50歳を過ぎたあたりからだろうか、友だちと集まれば「腰が痛い」だの「腕が上がらない」だの、どこか身体の調子が悪いという話題が多くなり、「どこどこの病院がいいよ」「○○っていう薬を飲んでる」「私も・・・」と話題の中心が、これまでの子どものことから自身の心身の不調話になった。

普段おしゃべりな私が、この話題の時ばかりは静かになる。「話題に入ってけえへんけど(来ないけど)、何も(不調は)ないの?」「うん」こんな時は話す話題がないものだからもっぱら聞き役。

そんなことが続いたある日、「○○デパートで、血管年齢を無料で測定してくれる」という情報が入ってきた。「血管年齢って興味ある~、行こう!行こう!」という話になり友だちを誘うと、「え~、かーちゃん(子どものころからのわたしの呼び名)とは行きたくないわ~」とのたまう。「え~~~~!?なんで~~!?」「だってかーちゃんは、絶対血管年齢若いもん。一緒に行くのいやや」「・・・」

一緒に行こうと誘ったのに嫌がられた。。。ショック!!!この年齢になると9割の人が感じるという更年期の不調。それがないと、疎外感を感じてしまうことがあるのだと実感した。アウェー。新たな悩み発生。。。

しかしわたしは、身体に不調を来さないためにそれなりに心がけていることがあるのだ。食事と睡眠はもちろん、NEAT=Non-Exercise-Activity-Thermogenesis(非運動性活動によるエネルギーの消費)だ。日ごろなかなか運動をする時間はないが、普段の生活を運動にしている。

例えば朝起きる前と夜寝る前の足首の柔軟ストレッチ(腰痛予防)。歯磨きは片足立ちをしながら各1分(筋力アップとバランス)、最寄駅までは大股早足で歩くこと10分あまり、駅ではエスカレーターを使わず階段を上り下り、電車に乗ればかかとの上げ下げ(足の筋力アップ)、首のストレッチなどなど、できることをできるときに、できるだけ行うように自分なりに気をつけている。

さらに月に一度は整骨院に行き、リンパマッサージにも行くなど専門家によるメンテナンスも取り入れ、出張の時も、空港ではマッサージチェアでコリをほぐし、なるべく大浴場付きのビジネスホテルを選び、寝るときには足の疲れを取るシートを張り、栄養ドリンクを飲み(笑)、なるべく疲れをためないように、持ち越さないようにしている。

これらが功を奏しているのか、忙しい毎日だが幸い身体の不調はない。しかしこのことで疎外感を感じることが悩みだと友人に話した。すると「それは、贅沢な悩みやね」と言われた。そうか、贅沢な悩みなのか。それなら!これからもNEATで基礎体力、適度な筋力を保ちつつ、贅沢な悩みを持ち続けようっと!!(2015年7月)

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