エッセイ
私の講師七つ道具/津村 薫
講師歴24年、年間200本の講演・研修をする身としては、やはり講師七つ道具が欠かせない。
時折、目に留めてくださり、「すごいですねえ」とお声をかけてくださるご依頼先の担当者さんがいらっしゃるので、このことについて少し書いてみよう。
① ホワイトボードマーカー
ホワイトボードマーカーは黒・赤・青と三色、しかも太字の物を持参する。会場のマーカーと紛らわしくならないように、「津村」と大きな名前シールを貼っている(笑)。
「マイマーカー持ってはるんですね!」と驚かれることが時々ある。
② キッチンタイマー
これは研修の時に欠かせない。基本、可愛い物が好きだったりするので、板チョコのようなデザインのもの。お気に入りだ。
上記は沖縄で買った生成りの生地のポーチに入れて、演台へ必ず持参する。
③ ファイルとペンケース
レジュメや資料等を入れるファイル、これまた、沖縄で買った海の写真の物から、奈良で買った正倉院模様の物、ライヨンちゃん柄(笑)、Pekoちゃん柄(笑)など、さまざまな種類を気分によって使い分けている。
ペンケースもやっぱり、ちょっと少女趣味(笑)。
④ 靴かスリッパ
私は荷物の多いオンナ(笑)なので、歩き回る時はヒールの低い靴が基本。でも演台はチビな私にはやりにくく、踵の高い靴を履くのがスイッチオンにもなっている感じで(笑)、なんとハイヒールのパンプスか、踵の高いスリッパを持参して、会場で履き替える(笑)。そのため、ご依頼先の方に、「会場は土足ですか?スリッパ履きですか?」という、実にくだらない質問をしてしまう(笑)。
⑤ ハンカチ
講義をしている時は自分のパワーで室温を2~3℃上げている気がするという話を同僚とすることがある。その上、ホールだったりするとライトの熱さも加わると、結構ハンパない暑さになるので、タオルハンカチも必須アイテムだ。これまた可愛い柄の物が多いのが私らしい。
⑥ フェリアンのパンフレット
主催者の方にお願いして、ご縁のあった皆さまにフェリアンのパンフレットをお配りいただいている。「ここにも講演や研修に来てほしい」と、また新たなご縁をくださる手がかりにしてくださる方もあれば、「困ったら、ここへ相談しよう」と宝物のようにしまっておいてくださる方たちもいらっしゃる。誰かの安心や誰かとのご縁に繋がっていることが何より嬉しい。
⑦ ティッシュと鏡
これはファイルの中に、一応しのばせてある。空気が変わるとくしゃみが出るという体質なので念のために。幸い、殆ど使う機会はない。
七つ道具は、私の講義には欠かせないけど、一番大事なものは、参加者の方たちを大切に思う気持ち、丁寧な準備かな。
貴重な時間を割いてご参加くださる方たちが「来て良かった」「受けて良かった」と思っていただける時間にすることを何より大切に考えたい。
フェリアンという名称は
女性ライフサイクル feminine lifecycle
幸せ felicite
絆・つながり・縁 lien
を合わせた愛称。
この名前にふさわしい仕事ができたらいいなと、いつも願いつつ。
(2014年9月)