エッセイ

生活を大事にする生き方へ/おだゆうこ

早いもので、2014年も後少し。どのように一年を締めくくり、新年を迎えようかと考えている・・・。今年は「フェリアン(felien)」が誕生し、京都も大阪もカウンセリングルームが新しくなり、心地よい空間をつくっていくにはどうしたらいいかを考え、十分とは言えないが、少しづつ実践してきたつもりだ。そうする中で、心地よい空間とは「手入れをすること」にあるということが分かってきた。どのようなカラーや家具を取り入れて、どんな小物を置くかというセンスも大事かもしれないが、置いておしまいではなく、掃除をしたり、片づけたり、直物の世話をしたりする手入れによって、心地よい空間が作られていくという実感がある。一方で、忙しくなり、余裕がなくなると、部屋の手入れまで手が回らず、私の状態が部屋に表れてしまうという反省もある。

カウンセリングの中では相互作用による育ちや問題の捉え方を大事にしていても、現実生活は一方向の関わりに溢れている。出来上がった商品を消費し使い捨てる消費者としての生活、食事も遊びも家事もあらゆるものが商品化もしくは機械化され、手入れなしの一方的消費によって成立する。そうした生活に身を置いていく中で、現代人の特徴(一方的かかわり、黒白思考、依存傾向、無気力、実感のなさ・・・)が作られていくように思う。

個人に現れている現代社会の問題を、個人の問題にしてしまわず、自分自身や子ども達が豊かにいきていくためにも、消費する生活から脱して、自分にとって心地よい暮らしをつくっていく生き方を実践していきたいと思っている。

どのようなものを取り入れて、どのように表出・表現するのがよいか。社会の流行や、外側からの要求(やるべきこと)に少し距離を置いて、出来合いのものではなく、自分の体と心によいオーダーメイドの物を取り入れて、自分の体(五感)を使った表現方法を得ることが、豊かな暮らしと言えるのだろう。

具体的には生活空間の手入れと、自分自身の手入れとして食事と運動改善を頑張っていきたいと思う。五感を感じながらのウォーキング、食事は地産地消にこだわって、作れるものは作って、料理をして、食べること。食べたものや、運動によって私の命が維持されて、活性化されることを実感する暮らしを心がけていきたいと思う。そして、どんなに仕事が忙しくても、命を中心にした生活を大事にする生き方を身に着けて行けたらと思っている。そうした実践(試行錯誤)が説得力あるカウンセリングや子育てにつながるように思う。

今月は八月の誕生日プレゼントにもらいつつも先延ばししてきた、近藤真理恵の「人生がときめく片づけの魔法」を読みつつ、我が家の片づけ政策を実現し、年明けから食事改善と運動をスタートさせたいと思う!(2014年12月)

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